デザイン原則

👀 デザイン原則とは#

Ubieで開発・提供するプロダクトが、すべてのユーザー(生活者や医療機関従事者など)に対してよりよい体験を届けていくために、デザイン上において目指すべき指針を言語化したものがデザイン原則です。プロダクト開発に関わるすべての人が、誰でも、効率よく、迷わずに、Ubieらしい表現をするための基礎となっています。

なお今後プロダクト単位で同様の原則を定めていくケースも想定しながら、その基準となる原則として、toC・toBなど対象を限定しない全体的な考え方として定めています。

なぜ原則が必要なのか?#

会社が成長し、プロダクト開発に関わる人やプロダクトそのものの規模が増えてくるなか、デザインにおける価値基準は暗黙的な状態が続いていました(2021)。

何を大事にすべきかを曖昧なまま開発を進めると、それぞれで異なる価値観のもと各所で余計な議論や品質のバラつきを生んでしまいます。それを避けるには、デザイナーはもとよりサービス開発に関わる全員で、Ubieのプロダクトデザインにおいてどういう考え方を大事にすべきかを明確にすることが必要です。

本質的なデザインに集中し、スピーディーでスケーラブルな開発を行っていくため、デザインによる価値最大化サークルを中心として、本デザイン原則を作成しました。

ref: Ubieらしさってなんだろう

スコープ#

プロダクトデザインに関わるところがスコープです。 (現状コーポレート・採用などは適用外) プロダクトそのものはもちろん、そこから派生するマーケティングコミュニケーション (印刷物やLP) など、プロダクト人格として発信されるメッセージにも、一貫性を持って適用されます。

また、オーナーはデザ価値コアメンバー (デザイン生産基盤role) ですが、関わる人・意識しておいてほしい人はプロダクト開発に関わるメンバー全員 です。

💡 デザイン4原則#

Ubieらしいプロダクトを表現するために定義するキーワードとして、下記 「気軽」「かんたん」「誠実」「スッキリ」 の4つを定めています。

1️⃣ 気軽#

すべての人に適切な医療を届けるため、気軽に手に取ってもらいやすい存在であることが重要です。いつでも気構えずに、ちょっと使ってみようかな、触ってみようかな、と思ってもらえる、親しみやすい印象を与えられるようにします。

🙆‍♀️ Do’s:
気軽な雰囲気 / 親しみやすい / やわらかい / 人間的

🙅‍♀️ Don’ts:
カタい / 機械的 / 距離が近すぎる / 楽天的 / 無駄にポジティブ / 媚びている

2️⃣ かんたん#

世代を問わず (10代〜70代までをめやすとして) 誰でも扱える Nintendo Switch1 のような、平易で明快な表現を心がけます。限定的な人しか使えない、または馴染みにくいようなインターフェースは避け、誰から見ても「自分で使える」と感じられる分かりやすさにこだわります。

🙆‍♀️ Do’s:
馴染みがある / 平易である / 明快である / 整頓されている / ユニバーサル

🙅‍♀️ Don’ts:
複雑 / 難解 / 冗長 / 突飛すぎる / 疎外感

3️⃣ 誠実#

小さな信用の積み重ねが、プロダクト全体としての誠実さに繋がります。そのためには、プロダクトのあらゆるタッチポイントにおいてユーザーの感情に向き合い、目的や理由・価値の伝わりやすさを考え抜いて表現に落としていくことが必要です。

🙆‍♀️ Do’s:
期待値の正しさ / 適切な量・表現 / 伝わりやすい / 一貫性がある

🙅‍♀️ Don’ts:
分かるように伝えない / 説明的すぎる / 削ぎ落としすぎる / 必要以上に誇張する / 欲深い / 嘘をつく

4️⃣ スッキリ#

ユビーのプロダクトが提供する体験を通して、ユーザーが新しい発見や気づき・示唆を得られる「湯上がり感」を大事にします。ユーザーの期待の一歩先を行き、頼られる存在でいることが大切です。

🙆‍♀️ Do’s:
気づきがある / 得たいものが得られる / 期待感がある / 納得感がある / 一歩先行く

🙅‍♀️ Don’ts:
モヤモヤする / 迷う / 不明瞭 / よく分からない

Q & A#

Q. どういうときに使いますか#

  • まずはJPプロダクトに関わるデザイナーを中心に試運用をしてみます
    • プロダクト開発やデザインレビューにおいてこれはUbieらしい / らしくない(から再考する) などの判断基準とする
    • ライティングのガイドライン、コンポーネントのふるまいなど、UIにおける表現上の考え方の土台とする
  • 基本的には、サービス開発に関わる全員で意識をしていきましょう
    • Value や Ubieness と同じような感じで、これらを満たしているかどうかで検討・議論をするイメージ
  • 今の原則が未来永劫固定化されるものではありません。事例を蓄積したり、フェーズの変化を重ねながらアップデートしていくことも重要です。

Q. toC / toB 別ではないのですか#

ユビーは大きく捉えると1プラットフォーム、1プロダクトだからです。

序文にも書いたとおり今後 toC / toB などプロダクト単位で設定していく可能性もありますが、共通の土台がない状態で作っていくと、むやみに数が増えたり発散しがちで芯がブレてしまいます。 (検討過程でも別で作ろうとしたフェーズはあったものの、拠り所とする芯がなく発散したのでやめました)

今回の検討でも、toC・toBで対象ユーザーは違えど大事にしたい価値観は大きくずれておらず共通項も多いことから、最も基礎となるデザイン原則として、まずは一本化したものを定義しました。

Q. 具体的にイメージできる事例が欲しい#

デザイナーを中心に試運用しながら、随時追加・アップデートしていきたい考えです。

Footnotes#

  1. CSR情報|任天堂